前日の夕刻に到着した私たち、
グリンデルワルドも、この日は雨が降っていたらしくて、駅に到着したら見えるはずのアイガーも山頂は雲の中。
宿泊予定のホテル「アルテポスト」は、駅から街の中央を走る車道を徒歩10分ほどの通りから一歩山側にはいた場所にある(もちろん、荷物もあったのでホテルの車がピックアップ)。ホテルの部屋からは、ツェルマットと同じくアイガービューの部屋なんですが・・楽しみは翌日に。
まだ、日没まで時間もあり、そして、この日は水曜日。夏の期間に午後8時から街の中央通りを車通行止めとして夏祭り。屋台などがでるらしくブラ歩きと夕食をとった。この辺の話は新田次郎宿泊のホテルとの奇遇な話もあり後日に食事編としてレポします。
そして、ベルンで出会ったNさんご夫婦も同じホテル(この翌日から行動を共に)。
<ホテル アルテポステ>フロントは4F(地上階)にあり、私達の部屋は2F降りた階。この建物の裏側にエントランスあり。
そして、夜はあけて、あっというまに翌朝。予報では、今朝から翌日まで御日様マーク。
期待したホテルの部屋からの眺望は、この通り。裏切ることのない素晴らしいパノラマが広がっていました。
アイガー(3970m)を西側から一望できます。また、西側にはヴェッターホルンも一望できる素晴らしいロケーション。
山頂には、雪が残っていますが、昨日の雨も山頂は雪だったとか。アイガー北壁は山頂真下の部分ですね。
グリンデルワルド初日の予定(半日ガイド付き)。地図参照(クリックで拡大できます)。
グリンデルワルドからバスに乗りメンリッヒェンに。
そこから、ユングフラウヨッホ起点の駅クライネシャイデックまで約2時間ほどのハイキング。ここでランチをとり
ガイドさんと分けれた後半は、クライネシャイデックからユングフラウヨッホまで登山列車で上りヨッホ観光とアイガー隣のメンヒの肩にある小屋まで雪田トレイル(往復2時間)。そして、列車を乗り継いでグリンデルワルドに戻る一日です。
グリンデルワルド駅 バスターミナルでメンリッヒェン行きのバスに乗車。通年は、ゴンドラがグリンデルワルド駅の次のグルント駅から営業している様ですが改良工事で運休中。
ここからは、バスからの写真ですが、
ツェルマットも良かったですが、この景色!!
これぞ、夢に憧れた the SWISS!!
黄緑色の草原は、全て牧草地です。アルム或はアルプと呼ばれていますが、このグリンデルワルドにはXXXXアルプという地名が多いのでアルプが一般的なんでしょう。
その緑のアルプ地帯をバス一台がギリギリの車道を上手に登っていくバス。車道にはガードレールの様な景観を損なうものは一切ありません。
次第に高度があげていくとアイガーの背中側から
メンヒ4107m、ユングフラウ4158mが見えてきた。ユングフラウ三山と呼ばれています。
メンリッヒェン
バスにのること1時間でメンリッヒェンに到着。
このグリンデルワルド最初のトレッキングというよりもハイキングコース「メンリッヒェン-クライネ・シャイデック」は、ユングフラウ三山を眺めながら歩けるナンバー1人気コース。私達はグリンデルワルド側からバスできましたが、このメンリッヒェンを挟んで反対側のヴェンゲンからはゴンドラで上がってこれます。
左側がユングフラウ。そして、谷を挟んだ先の白い崖の上にある集落がミューレン。
本当に崖っぷちに村なんです。実は、日本を出発する前にアルプスウェイの日本の担当の方から移動日に是非と進められており気になっていました。ユングフラウ地方の一番西側に位置しており、ここから見る三山の夕映えが見事とか。
その高台から落ちる落差のある滝。
さて、ここからクライネ・シャイデックまで一時間30分の行程。
ちなみにシャイデックとは峠という意味なんで、クライネ峠ですかね。
そして、今日のガイドさんはグリンデルワルド担当のYさん。ちゃきちゃきの大阪っ娘。小柄ですがパワフルなオーラが出ていましたよ。同行のメンバーは、Nさんご夫婦。ゴルナーグラートでも一緒に歩いているので気心通じたパーティーで出発 ♪♪
このルートは、クライ・ネシャイデックまで終始緩やかな整備された下り道。歩きはじめは、手前の山でメンヒ・ユングフラウが隠れてしまいますが、花も咲いている緑の牧草地の先にグリンデルワルドの街、そして後方にはヴェッターホルン。英語風に呼ぶとウエザー(Weather)ホルン。お天気山かな。今もそうかもしれませんが、この山への雲のかかりかたで明日の天気予報をしたとか。
ハイキングルートの周辺は、お花畑。ここも放牧地なんですよ。
例年だと花は6月下旬から7月中旬とのことですが、今年は残雪が多くて開花時期がおくれ8月のこの時期に、この開花状況は珍しいとのこと。今年は、ヨーロッパは猛暑だったのですがスイスの山は少し状況が違ったんですね。
写真の題材になる様な景色が続きます。
そして、どうしても他のメンバーから遅れがちに。
メンヒが見えてきました。右手の山を巻いたルートは、この後でユングフラウ三山の眺望ルートへと。
そして花の種類も増えてきました。花の写真はクリックで拡大可です。
フラワートレッキング隊参上 グリンデルワルドの花々
1.ホタルブクロ 2.トリカブト こちらの花、日本のものより毒毒しい色合い。
3.リンドウ(こちらの) 4.アルペンローゼ(ツツジ科の花)
アルプス三大名花 アルペンローゼ、エーデルワイス、もうひとつがリンドウなんですが、まだ撮影できていません。
1.グラウェ・アルペンドスト 2.シラタマソウ。
3.エフデタンポポ(磐梯山でも咲いています) 4.マツムシソウ(日本のアルプスでも良く咲いていますね)
1.オトギリソウ 2.シラタマソウ。
3.ハクサンフウロ? アイガーフウロ? 4.バフンアザミ(現地ガイド命名)
進行方向先の巨大な岩壁が近づいてきた。威圧感を感じてきます。そして、この巻き道の先が展望スポット兼休憩スポット。
ユングフラウ三山
そして、この展望ポイントにカウベルを鳴らす放牧牛が自由に草を食んでいました。牛は、前方から近づいてくださいね。
太陽もお昼近くになり、アイガー北壁も朝の真っ黒な壁から少しづつ岩肌も確認できる様になってきました。
ここで以前から肉眼で確認したかった場所、アイガーグレッチャー駅の展望窓。そう、この絶壁には窓があるんです。ここが舞台となった悲劇の映画「アイガー北壁」を観てて記憶に残っている場所です。
https://www.youtube.com/watch?v=ZJlE4Qa6dl0
現実の話ですが、この悲劇もザイルで。 ここでは、ザイルの結び目が・・・・。youtube予告編の最後のシーンがアイガーグレッチャー駅の窓から(当時はガラス窓は無かった。)
場所は、このあたり。実は、この日には確認できず、ホテルで写真を整理しているときに発見。
このアイガーの山の中にトンネルが貫通していること自体驚愕です。
別の日に、違う角度から撮影した窓です。写真中央部の平べったい人工構造物です。
現在は、このアイガーグレッチャー駅では列車は停車しません。唯一、反対側の氷河をみれるアイガーメイヤー駅に停車します。
一方でユングフラウの山容は日本語読みで乙女(若い女性)という名前にマッチしない複雑な山容で小峰の合間から氷河が流れ落ち夏の季節でも雪に覆われた山容。アイガー北壁の雪もつかない絶壁とは対照的です。
アイガーの絶壁が手の届く様な位置関係まで近づいてきた。
アイガー山頂に人影がいないかと望遠で覗いてみる。
こちらからの角度では緩やかな山容の様にみえるが、イモトのイッテQでも紹介されていますがナイフリッジな稜線を歩くルートだ。
おとなりのメンヒを覗くと二人の人影が。メンヒへの登頂を達成した様子。
(この日の午後にユングフラウヨッホ雪田歩きで多くの登山者を目撃)。
アイガー登山前には、必ず、このメンヒでのトレーニング登山が必要とされます。
ここで、クエッション?(世界ふしぎ発見のノリで)
ガイドYさん:世界最年少でアイガー北壁を踏破した方を御存知?
答え:ガイドYさんの同郷の先輩、モンベル社長の辰野さんです。
この時に登山道具の重さに苦労したことから、モンベルの快適な山道具・衣類の事業へとつながったそうです。志が大事なんですね。
そんなアイガー談義をしているうちに
クライネ・シャイデック(クライネ峠)が見えてきました。グリンデルワルドから上ってきた登山列車は、ここが終点となっており、ユングフラウヨッホ行き或は、峠の先におりる路線へとつながっていきます。
この駅を見下ろすレストランにて本日のランチ。
ランチはテラスを利用。
そして、本日の昼食。スープとパスタ。シュリンプがぷりぷりで美味しかったです。
そして、今日の半日コースのガイドして頂いたYさん。秋には日本に戻り、海外から日本の山にくるお客さんのガイドをするとか。このノリは、吉本ですね。
今日のレポの最後にアイガー北壁の写真と北壁踏破ルートです。
北壁踏破した最初の日本隊ルートは赤の直登ルートです。このメンバーの一人がゴルナーグラートでツーショットで収まった今井通子さん。
そして、ガイドのYさんがポロリ。
私も、登っているんです~(勿論、北壁ではないですが・・・イモトも登った9番のルート)。
(((( ;゚д゚))) Nさん共々、吃驚。そして、マッターホルンも。それを知っていたら、もう少し山の話を聞けたのにな~
クライネ・シャイデックからのパノラマ写真。
クリックで拡大可能です。雰囲気を味わってみてください。
それでは、次回は
クライネ・シャイデックからユングフラウヨッホ、雪田歩きのレポへと続きます。