2012年09月

栄光への架け橋・ならぬ・・・架け梯子


八本歯のコルに連なる急登尾根には・・
 直径10cm位の丸太で作られた手摺つきの梯子が断続して連なる。
 
 標高3000m近い高所において次第に息苦しく・・そして、これまでの直登に近い
大樺沢からのルートで疲れた筋肉にも乳酸がたまり一歩一歩が苦しい。
さて、よっこらしょと・・
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梯子ともいえるし階段の様でもあるし微妙な・・梯子
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梯子を通過する度に休憩をとる頻度も多くなった。
生憎、展望はガスで覆われているが、ここでも秋の装い・・
  ナナカモドの赤い実          こちらは赤い彩りに
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さあ、まだまだ続くぞ!!
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ガンバって!! 
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そして、遂に前方には
八本歯のコルの稜線シルエットが・・
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・・・攣った・・・・

ここで相方さん、また、軽く脹脛を攣った・・。
梯子の一歩が広幅で足にきたらしい。
少し・・様子をみながら・・・

10:45 :八本歯のコル  
八本歯のコルに疲労困憊で辿り着いた。
コースタイム2時間を2時間20分。
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最鞍部には梯子資材の丸太が置かれていたが
八本歯の頭の姿はみえず。
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ここで小休憩をとるも稜線に吹き寄せる風で寒くなったので
先を急ぐことに・・

さて、梯子地獄はコルから先にも断続的に続く。
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登山路はやがて大きな岩のガレ場に変わる。
登山者が多くいたので不安は感じなかったが
ガスでルートを見失うと断崖に迷い込みそう・・・。

この辺りでトラバース道に分かれる筈なのだが・・
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GPSで確認しても山と高原地図の分岐点から外れている???
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分岐点を見逃したか・・・
北岳主稜線まで登ってしまうと北岳山荘まで可也の遠回りに
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11:30 :トラバース分岐  
ヘロヘロの状態でトラバース分岐点の辿り着いた。難所クリア!!
山と高原地図の分岐点から主稜線側にずれている。
地図中の黄色マーク地点が実際の分岐点。どちらが正解か・・
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トラバースと言うだけあって
久々の平坦な道筋のお花畑が続く。視界よければ、どんな展望がひらけていたのだろう。
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 キンロバイのブーケ                     ミネウスユキソウ
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 ウスユキソウの親戚??               トウヤクリンドウ
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そんな気を許したルートにいきなり再び梯子が・・・
 それも、こんな崖っぷちに頼りなさそう梯子だ・・
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トラバース分岐からは
 この北岳山荘に向かう登山者もいなくなり不安な面持ち。○危険地帯だ!!
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このコース最大の難所を慎重に通過した先には
心を安んじる道へと変貌。。
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 そして、再び、お花畑が崖下にむけて広がる。
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その中でも印象に残った
ヤナギランの群落地
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ヤナギラン  淡いピンクが可憐だ
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トラバース道と平行する主稜線路も見えてきた。
ここからは主稜線と平行して高度を下げていく。
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ウラシマツツジ
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相方も平坦なルートにもどり復活した様子。
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調査中                       イワキキョウ
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12:08 :北岳山荘到着
長い長い・・時間にしてみれば6時間足らずの登りだったが
ヘコタレそうになりそうな険しい・・
そして・・・自らの体力と格闘した時間だった。
 ♪♪♪♪いくつもの・・・梯子を・・のぼ~り♪♪
 こんなBGMが欲しかった(笑)。
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テン場にて・・


まだ、お昼過ぎの時間帯でテン場はガラガラに近い状態。
場所も選び放題だったので雛壇の一等地を確保。
(写真、右奥のオレンジのアライテントがマイハウス)
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お天気がよければとオプションで考えていた間ノ岳は登る途中のガスの状態で
山荘到着時には完全にスイッチオフ。その分、昼食と昼食後の一杯と自由気ままな
時間を過ごせた。

そして、夕刻近くになると
前方に青空が部分的に広がる様になった。
「ラッキー!!」
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早速、テン場直ぐ上の主稜線に上がると
岩肌の北岳も姿を現してくれ・・思わずバンザイの手があがった!!
・・・が、どうみてもホールドアップだね。この写真!!
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この後、再びガスの中にはいってしまった北岳山荘。
大人しく夕飯の準備に取り掛かる相方。
我が家は相変わらずの鍋焼きうどん・・・隣の若者はお好み焼き。若さだね~。
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日没の時間帯です。ガスっていて、その上空は青空が見えている。
期待感50%の期待をもって再び主稜線に登ると
雲の切れ間から薄日がさしていました
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雲の切れ間から仙丈ケ岳の姿も・・そして背後には夕日で輝く雲。
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北岳には薄っすらと漂っている雲が動きそうにありませんが、その上空には青空が広がる。
明日の天気は約束されたかな・・
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そして
北岳山荘と彩り鮮やかなテン場も
明日の天気を期待している人々で満員状態。
(この日、一畳3人とのこと・・・テント泊でよか~った。:) :) :)
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Day2に続く・・・

滑り出しは上々

8月末の赤岳日帰り山行から
ブランク3週間・・
下界は連日の猛暑に嫌気がさしているのに
山は既に夏から秋の装いに変わりつつある。

そして、我が家でも
最大のイベント
次男Bobの結婚式!!!!
うちの相方も待望の娘を持つことができました。
これからもレポの中で登場してくるかもしれませんので今後とも宜しく。
(名前を決めなければ・・・悩む)
そんなかんだで・・・何かと忙しかった数週間でした。

そして、一段落した
この9月の3連休!!
今年は、夏の戦線離脱した「北岳登山」に再チャレンジしてまいりました。
3連休あったので白根三山も計画にいれていたのですが、
一泊二日の堅実な北岳と天気良ければ間ノ岳をオプションに
(結局、天候不良で間ノ岳はパス:()。



芦安市営駐車場からの乗合タクシーは始発5時10分。
しかし、9月の敬老の日3連休は一年で最も込み合う日ということもあってか、
4時30分位から乗合タクシーの行列と登山者の誘導が開始され
私達は第二便に乗車、4時45分に出発。

5:00 :夜叉神の森  
5時に夜叉神の森に到着。
ここでゲートの開く5時30分まで待機待ち。

乗合タクシーを降り、もしやと思い周囲に駐車している車を眺めていると
いたいた・・・・・
習志野ナンバーの白の車・・
バンパーにも記憶にある傷跡。
今週、ド派手な「早川尾根縦走予告」した「ゆうゆう隊コンビ」の愛車でした。

車窓からみる限り、かなりの爆酔・・でなく爆睡でしたね。
ゲート待ちの乗合タクシーが列をなして渋滞している喧騒の傍で・・ツワモノです。
起こすのも申し訳なかったので、そのまま立ち去ることに。
・・・グッドラック 良い山旅を・・・・
        夜叉神ゲート前               ゆうゆう隊愛車
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6:03 :広河原インフォメーション  
本格的に山歩きを始めて5年・・・。
甲斐駒・仙丈へは長野側からアプローチしていたので縁がありませんでした。
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アルペンプラザ左手から川に沿って歩くと
左手に9月の青空に聳え立つたつ北岳の勇壮な山容がいきなり現れる。
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そして、
北岳登山の起点と終点である
野呂川に架る吊橋を渡ると・・北岳登山スタート!!
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対岸に広河原山荘にて登山届を提出し山荘左手より取り付く。
しばらくは勾配の少ない樹林帯の道を歩むと・・・

6:40 :大樺沢分岐  
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白根御池小屋と大樺沢との分岐に到達。ここから大樺沢に沿った林の中を進む。

今回のルートをおさらいすると、大樺沢から・・左俣・・八本歯のコル・・トラバースして北岳山荘が、
一日目のコース。午後のお天気次第でテント設置後に間ノ岳もオプション。
二日目には北岳・・肩ノ小屋・・白根御池・・広河原へと戻るコース設定。
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水量豊富な大樺沢の上り道は傾斜もきつくなくマイナスイオン漂う登山路を快適に進む。
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夏山シーズン過ぎても北岳には種々の高山植物が目を愉しませてくれる。
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崩落地点に辿り着くと前方に
北岳と今日経由する八本歯のコルが目に飛び込む。
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大樺沢を横切り右岸を登っていく。
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マダマダ、天気は持ち応えてくれそう。
右岸は山の日陰側で次第に傾斜がきつくなるが直射日光の攻めは回避。
この周辺には、キツリフネソウが多く咲いていた。
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再び、左岸に渡り沢沿いの登山路を登る。
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左岸を更に登り続けると・・低木樹林帯を抜け出して
前方にはガス漂う北岳・・この辺りから天候が次第に怪しくなってきた。
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そんな時には高山植物の宝庫、北岳。
  キタダケトリカブト(誰かのお印)           ミヤガワソウ     イメージ 17 イメージ 18
   CCCC                         タカネグンナイフウロ(終盤)
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大樺沢雪渓が前方に見えてきた。いよいよ核心部に近づいてきた・・・。
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山肌に漂っているガスも多くなってきた。
この写真で前方を歩かれているご年輩のお二人・・後に北岳バットレスに向かって別れて行った。
超ベテランの岩屋さんのご様子。
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背後を振り返ると鳳凰三山にもガスが漂い始めて来た。
この時点で8時過ぎなのだが・・・少し観念。
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この周辺から
北岳特産種であるミヤマハナシノブが顔を見せ始めた。
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ハクサンフウロにも似ているタカネグンナイフウロ
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濃紫と淡い紫の協演・・
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栄光への架け橋(序奏)


さて・・・この周辺から
相方さん、いつもの様に被写体に登場しなくなってしまいました。
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前回の赤岳で思いもしない攣り騒動。
今回の山行も昔の体力頼みで臨んだのであったが・・
勿論、
前回記事アップ後に頂いたブロ友さんから色んなご助言を頂き薬も服用しながらの山歩き。

この辺りからマイペースで歩いてもらっています。

私は・・お花撮影担当でペースをあわす。

    リシリソウギ
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    イワベンケイ                    ミヤマキンポウゲ
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    タンポポ                      タカネナデシコ
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前方の視界が更に怪しくなってきた。
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8:26 :大樺沢二俣  

大樺沢分岐からコースタイム2時間5分を
約1時間45分で登ってきたが後半は可也のペースダウン。
ここで小休憩。⇒の書かれている大岩の上部に右俣コースの道標が立っている。
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ここから、更に直進し左俣コースを進む。

後方からは、蟻さん並みの登山者の行列が続く。
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雪渓も無くなり谷間がぐっと狭くなってくると本日屈指の難所・・
八本歯のコルに連なる小尾根に取り付く。
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この辺りで標高は2800m超えており
秋の装いがチラホラと・・・
      ナナカマド                     ヒョウタンボク?
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そして、
・・・・
最大の難所が始った・・・・
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つづく

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