針ノ木岳山頂へ・・・


針ノ木岳・・・今年の鹿島槍まで、その存在自体良く知らなかった。
しかし、先月に柏木新道を登っている時に眺めた勇壮な姿が凄く記憶に残り、
また、帰宅後に調べると
戦国時代末期に佐々成政(なりまさ)の冬の針ノ木峠越え伝説で有名であること。
この話は、佐々成政のさらさら越えで史実に記録された話で、歴史書で知ってはいた話でしたが、
身近に感じ、それでは紅葉の季節にと密かにに狙っていた山だったのです。

ウンチクを一つ、佐々成政の直系ではないですが佐々家の子孫は、水戸黄門の助さん。
そして現在では一時期オーム事件でTVに良く出ていた元内閣安全保障室長の佐々淳行氏。
(浅間山荘事件でも活躍。役所広司さんの演じていた映画が有名)
今回は、少し歴男ぽっく歴史のある山の探訪でもあります。

針ノ木小屋でテント泊受付をすます(500円/人)。ここでは、受付時に幕営場所が指定される仕組みとなっており
私達の番号は4番。小屋を通り過ぎテン泊者用トイレを過ぎた先にあるひな壇上の幕営地の一番下側の場所に4番地。
トイレ利用は無料だが、それなりのトイレ。小屋のトイレ利用は有料(100円)。
冷池山荘の幕営地の遠さを考えると問題ない近さだ。


11:35 :針ノ木小屋テン場出発  

テントを張り終えた時刻が11時30分。
昼食の時間だが、ここはもう少し昼食を我慢して針ノ木岳山頂で食べることに。
テン場ひな壇を登り小屋の裏側の尾根から出発。
奥に見えるピークが針ノ木岳。
イメージ 1


昼食と最終水場から担ぎ上げた水だけの軽荷物だけなのだが、
目指す山頂は遠くに見え、ここに来て空腹感を我慢しながらのノンビリ登山。
イメージ 2

小屋裏の急登を登りきると登山路は穏やかな巻き路になる。
しかし、山頂は遠い。


チングルマの園
イメージ 3


綿毛が青空と陽射しで銀色に輝く。
イメージ 4


針ノ木岳の隣のスバリ岳との鞍部から顔を覗かせ始めた山は?・・
イメージ 5


おーー!!。 一ヶ月ぶりの再会。剱岳!!
イメージ 6


そんな姿に勇気をもらいつつも、山頂まで標高差で100mを切ってきました。
手荷物の中には、山頂で飲もうと自宅から持ち込んだビールが待っている。
イメージ 7


残り50m・・いよいよカウントダウン。
イメージ 8


そして、山頂に!!
イメージ 9


ご褒美満点の大パノラマ 針ノ木岳山頂


12:43 :針ノ木岳山頂  
待望の山頂。
山頂からのお目当て展望は、勿論。
黒部湖と立山・剱岳。
イメージ 10


まずは、自宅から持参したビール(発泡酒)にて、「剱に乾杯!!」
イメージ 11


それでは、山頂からの展望大パノラマ公開です。
イメージ 12
クリック拡大可能。
南方面には槍ヶ岳を源流とする高瀬ダム、裏銀座の山並み、薬師岳、立山連峰と
飽きることのない素晴らしいパノラマが広がっています。

剱岳・・・ブロ友2隊が翌日に早月と剱沢の両面からアタック予定。
イメージ 13

イメージ 18


雄山の重厚な存在感。
イメージ 14


雄山の隣から・・龍王岳・鬼岳・獅子岳
イメージ 15



・・鷲岳、蔦山
イメージ 16


高瀬ダム・・左手が表銀座の山並み。右手が裏銀座の峰々が槍ヶ岳につながる。
イメージ 17


裏銀座ルート。
イメージ 22



烏帽子岳の奥の山並みは野口五郎岳・水晶岳周辺だと思うが
山座同定が難しい。右手のピラミッドピークは笠ヶ岳?
イメージ 23


山地図と睨めっこしながら
カップ麺の簡単な食事をおえて
余りにもの陽気の良さにウトウトと。
こんな贅沢な昼下がりの至極の時間。
イメージ 19



30分程寝ていただろうか・・周囲の登山者も多くなってきたので
居づらくなり場所を北側に移動すると

種池から針ノ木に連なる岩稜峰の度迫力。
お隣のピークがスバリ岳。そして、その先には赤沢岳、鳴沢岳へと続く。
起伏の激しい登山路。今回はパスしたが、いつかは歩いてみたいルート。
イメージ 20

スバリ岳と赤沢岳
イメージ 21


その先には針ノ木峠でも遠望できた爺ヶ岳・鹿島槍から白馬岳まで続く後立山の峰々。
イメージ 24


その中でも特異な双耳峰の鹿島槍の存在感は圧巻。
イメージ 25


先月、お世話になった手前が種池山荘。奥が冷池山荘。その上部には一泊した冷池テン場がみえる。
イメージ 26


鹿島槍後方には、朝日岳と白馬三山。
イメージ 27


天狗の頭から天狗の大下り。コルの右手には不帰キレットにつながる。
イメージ 28


その先に唐松。唐松岳頂上山荘も微かに確認できる。
そして五竜岳の重厚な山容。
イメージ 29


こんなパノラマを魅せられ
思わず身体で喜びを表現。ジャンプしたいところ・・・だが、この下は100m落差の崖っぷち。z😱
イメージ 30


ちょっと、慎ましげに相方さんのジャンプ。
イメージ 31

後方には明朝登山予定の蓮華岳。


出会い・・・若い力と


そんなオフザケをしていた時にスバル岳コル側から
デカザックを背負ってきたソロの若者が登ってきた。

疲労困憊で辿りついた山頂の展望に、他の多くの登山者と同じく
疲れた身体を感動的なパノラマで癒していた。

そんな彼に
今朝、どこから来たのと聞くと
「朝5時に冷池山荘から・・・」
・・ということは約8時間で・・。ハヤ~~。

更に話を良く聞くと、鑓温泉から白馬に入り10日間の予定で裏銀座を縦走し最終ゴールは上高地とのこと。
さすが、若さは力なり。

山頂を後にしてからも、何度か会って、その度に言葉を交わし
折角だからブログで紹介したいと申し出ると快諾して頂いた。
その若者とのツーショットは・・・
イメージ 45

翌朝、再び、針ノ木小屋前で出会ったときに撮影。
彼には是非、10日間の山行レポをヤマレコにアップしてとお願い。
こちらもブログで紹介するよと約束し別れた。
彼は、そろそろ上高地に到着する頃か・・


針ノ木小屋にて


14:33 :針ノ木岳山頂 下山開始  

結局、昼寝をしたり
中々去りがたい頂上を下りはじめたのは山頂に登ってきて2時間ほど経過してから。
こんなマッタリ登山もたまには良いものだ。

下山途中の剱岳。陽も西に傾き剱岳の急峻な稜線がより目立つ様になった。
イメージ 32


下山方向には、蓮華岳。明朝、御来光登山の予定です。
イメージ 33


そして山肌の秋の装いに変化しはじめてきた。
一週間後には良い紅葉が観られるのでは・・・
イメージ 34


針ノ木小屋、周囲の景観を壊さない良い雰囲気をだしています。
イメージ 35


我が家は、雛壇ずっとしたのオレンジテントです。
良い雰囲気でしょう(笑)。
イメージ 36


15:15 :針ノ木岳小屋に戻る   

小屋に戻ると、小屋南側に設けられたベンチで乾いた喉をビールで潤す。
建物が背もたれ代わりになっており極上のレストエリアです。
イメージ 37


レストエリアからの展望も素晴らしい。
目の前の北葛山、七倉山・・そして、更に進むと裏銀座へと続く。
イメージ 38


相方が空きカンを戻しにいっても中々戻りません。
そして、買ってきたものは・・・

チーズケーキ。それでは速攻でお湯を沸かしコーヒをいれて
贅沢なデザートタイムです。チーズケーキ(500円/個)。
コーヒも注文できますがプラス300円。
イメージ 39

チーズケーキ、冷たくとても美味しかったですよ。
お値段も山の中ではリーズナブルな価格帯でした。

御腹も膨らみ、しばらくテントの中でゆっくりしようとテン場に戻る。
そして、テントの中で過ごしているうちに陽は傾き、やまも夕焼けに染まり始めてきた。
イメージ 40


この小屋は西側にある針ノ木岳で落陽をみることはできませんが、北アルプスの峰々の色が変わってくる。
イメージ 41


小屋に宿泊している登山者も陽の終わりも目に焼き付けようと外に繰り出してきた。
イメージ 42


真っ赤に燃える槍ヶ岳。
ブロ友さん、この日、北鎌からアタックしているはずだが・・
この夕焼けはカメラにおさめられたか・・・。
イメージ 43


そして陽も沈み寒くなると
いよいよ、鍋やきうどんの季節です。
今回はキムチテーストで身体を暖めて・・就寝。
イメージ 44


明日は4時起きで御来光登山だ!!

つづく