常念岳リベンジ編


昨年のお盆休み1泊2日で蝶ヶ岳・常念岳の周回登山を計画した。
その時のレポは、ここ→http://blogs.yahoo.co.jp/xybkx121/62473401.html


天気予報では2日間約束された(と思った)晴れ予報だったが、一日目の蝶ヶ岳で槍穂の山並に感動した夕方辺りから雨が降り始め、かつ、強風の吹きさらしにあい天候も回復しなかったので翌日の常念岳行きは断念し下山した。

今年のお盆休みには名古屋から長男が戻ってくることもあり
山登りは少し自重し日帰り登山の範囲で日程を選択することになった。

そこで候補にあがった山が昨年敗退した常念岳であった。
現在放映中「おひさま」でも常念岳登山のシーンが出ていましたよね。

しかし、この山行計画、不安な点もある。
今年にはいってからテント泊もあったりして
以前の様な日帰りハードワーク登山が可能かどうか。
(結構、最近は楽して登った山が多い・・・)

決行日は
8月13日 (土)
お盆渋滞をさける為、前日12日の夜、仕事から帰宅後に荷物を準備し
夜10時に八王子を出発。
いつもの様に中央道から長野道、
そして豊科ICでおりて、道の駅「安曇野ほりがねの里」で車中泊。

4時に起床し
まだ夜明け前の薄暗い安曇野を、一ノ沢駐車場を目指し駆け抜ける。
前方には薄暗い夜空に黒い三角形の常念岳山容がかすかに確認できた。
一ノ沢登山口から約1km手前で林道を下った場所に駐車場が設けられているが勝手がわからない余所者。間違って、その手前数百メートルの広い路肩に多数の車が駐車している場所を勝ってに正規の駐車場と思い込んでしまい駐車。余分な歩行時間を稼ぐことになってしまった(泣)。

5:10:一ノ沢駐車場 出発    
駐車場を出発。舗装道を林道終点まで歩く。         登山口に到着。トイレ・水場完備。
イメージ 1   イメージ 2

5:36:一ノ沢登山口 出発
         
一ノ沢登山口で登山届けを提出し、登山開始!!

登山口は標高1260m。山頂2857mでその標高差は約1600m。久しぶりに1500mを超える高低差。いつ以来だったろう・・・・。

登山道は一ノ沢沿いの穏やかな登りからはじまる。
一ノ沢登山口にて                        歩いて10分程で山の神-本日の安全登山を祈願           
イメージ 3   イメージ 4

イメージ 5 この登山コースは、沢に沿いながら高度を稼いでいく。どこでも沢の瀬音が聞こえるコースだ。

6:27:王滝ベンチ 通過  

イメージ 6  王滝ベンチを通過。ベンチ横には水場があり、ペットボトルに水補給。とても冷たく美味しい水だ。

イメージ 7  烏帽子沢出合を通過。本日、良好な滑り出し。まだ、早朝で気温も低く快調に歩を進める。

この辺りから木々の切れ間から常念岳山頂らしきものが見えてくる。
まだまだ上空の彼方って、感じか。
イメージ 8


笠原沢出合を通過                          出合を過ぎるとお花畑
イメージ 9     イメージ 10

お花畑を通過し、沢を一度左岸に渡り、更に右岸に戻ると胸突八丁まで沢沿いの道を進む。
イメージ 11    イメージ 12

7:47:胸突八丁 到着&軽食  

イメージ 13  胸突八丁から先はこのコース最大の難所。常念乗越で残り400m足らずだが路肩が崖の危険コースでもある。ここで乗越にむけたエネルギー補給を行うことした。
イメージ 14  まだ遥か頭上の常念。夏の青空が眩しい。

胸突八丁は一ノ沢右岸にそびえる岩場をジグザグに登っていく。沢側の路肩は崖になっており、踏み外しと谷底に一直線。しかし、この周辺のお花畑見事(下山編で報告)。
また、この辺りから下山者が多くなり、お互いの通過に時間がとられる様になってきた。

イメージ 15 胸突八丁を通り抜けると一ノ沢を渡りきった場所に、このコース最後の水場が設けられている。

イメージ 16  水量は細くペットボトルを満杯にするのに時間を要した。

ここから常念乗越までは樹林帯の中を約400mの急登が待ち構えている。
ルート上には第一ベンチ・第二ベンチ・第三ベンチと休憩スポットが設けられていたが
休むほどのことなく登っていく。
そして、左手に常念岳稜線が見えてくると
もう直ぐで常念乗越だ。
イメージ 17


9:00:常念乗越 到着  
乗越までの最後の緩い坂を登りきると
最初に大キレットが目に飛び込む(正しく飛び込むという表現が相応しい)。
そして、視線を右に移すと
槍ヶ岳の穂先が常念小屋の赤い屋根越しに私達を出迎えてくれた。
イメージ 18

イメージ 19

イメージ 20


常念岳山頂にむけて


乗越は、なだらかな馬の背で木々もなく東西の展望が開けている。
南北に連なる常念山脈の風の通り道でもありハイマツも低い。
しかし、今日は風も殆ど吹くこともなく天気だが、
前方の槍ヶ岳に少しガスがかかり始めた。
勿論、私達が見たい展望は山頂からなので
殆ど休憩もとらずに山頂を目指すこととした。
コースタイムでは1時間。
今日、ここまで駐車場から4時間で乗越まで到達している今日の調子であれば
50分もかければ山頂に辿り着けると、この時には考えていたが・・・・
もう一つの誤りは登山ルート前方のピークが山頂と考えていた・・・・
イメージ 21


だんだんとガスが稜線を被い初めてきた。
イメージ 22



イメージ 23  しかし、山頂は、まだ遥か頭上に。コースも岩ゴロゴロの悪コースだ。
イメージ 24  ルートも良く分からない。

イメージ 25  どこまでも続く悪路。この時点で完全にヘロヘロ歩きと化していた。後続のおばちゃんパーティにも抜かれ始めた。
イメージ 26 この時、相方に異変。左太腿が少しつり気味。過去にないトラブルだ。水を補給しゆっくり登る様に指示。・・というか、これ以上、ピッチが上らず。

イメージ 27  槍ヶ岳も完全にガスの中。ここまでくれば山頂での展望は期待できない。ガックリ!!ガスの駆け上るスピードにはとても勝てませんね(泣)。

周囲を見渡すと
イメージ 28 まだ、辛うじて北鎌尾根のギザギザ稜線が遠望できた。手前の尾根は喜作新道-西岳あたりでしょうか(みずおさん、あたってる?) 

北方には横通岳・大天井岳が連なる山並み。
イメージ 29
 

そして漸く乗越から見えていたピークを越したと思いきや
山頂は更にその先にあるではないか!!(愕然)。
イメージ 30


ここまでで完全にガス欠状態に陥った二人。
完全に腰をおとし休憩することに。
すると傍で休んでいた男性の方が、
「コースタイムで1時間はないよね。後半分はありそうだよ」
えーっ、まだ半分あるの? 先が見えているじゃないですか。
その時、私達の傍を下山する若者が傍を通過するときに
「半分くらい下ったから小屋まではすぐだよ」
・ ・という会話が耳に。
それを聞いた男性の方、
「私は、今日はここで断念するよ。日帰りと登ってこれると思ったけど甘くなかったね」
・ ・といって下山してしまった。

さてさて、私達はどうしよう。
昨年に続きリタイヤ?!

ここまで折角きたのに、
飯でも食べながら考えようと、本来は山頂で食べる予定の昼食をとることに。

人間というものもお腹になにか入るとやる気がでてくるもので
結局、荷物をここにデポして山頂を目指すこととした。
(後に、この場所は8合目で良く登山者が勘違いをする場所とのこと)

イメージ 31  先程までのガス欠状態から、復活した私たち。それからは苦もなく山頂に。山頂手前には大きな石が積み重なり、石と石とをつたいあるき。

10:42:常念岳山頂に  

イメージ 32  常念岳山頂に到達。常念乗越から昼食タイムをいれて1時間42分。山と高原地図では1時間となっていたが、後で別の雑誌を読むと1時間20分となっていた。多分、1時間20分が正解だ!!

イメージ 33 山頂標らしきものは見えず。晴れていれば、後方には穂高連峰が見えているはず。

かすかにガスの切れ目から涸沢が眺められた。右下の赤い屋根は涸沢小屋。
イメージ 34

蝶が岳に向かう稜線。昨年は、この稜線から常念岳を登る予定だった。
イメージ 35


昨年、夜中に強風にあおられた蝶が岳ヒュッテ。
イメージ 36


北方方面も天気が怪しくなってきた。
イメージ 37


槍ヶ岳方面は完全に隠れてしまった。
イメージ 38


お天気がよければ、ゆっくりしたいところだが、
天気も怪しくなってきたので
下山することに。

・・・・・つづく