【コースタイム】
7:54 土小屋駐車場~8:30 笹原手前のベンチ(朝食)~9:08天狗岳下~9:25石鎚山ニノ鎖元~9:29 ニノ鎖~9:43 三ノ鎖~9:56石鎚神社~10:00石鎚山山頂(弥山)~10:15天狗岳山頂~10:29弥山=昼食=11:10弥山~11:20石鎚山ニノ鎖元~12:42土小屋登山口
 登り:2時間 下り:1.5時間

夏の帰郷は2年ぶり。
今回、息子二人は仕事とバイトでアラハン夫婦だけの高速ドライブ。途中、枚方で叔母をピックアップし高知実家には26日朝の4時半着。八王子~高知までの長距離ドライブ。今まで何十回やったことか。年をとるに従いダンダンきつくなる・・・。

俺は雨オトコか?
到着するや西日本方面は局地的な大雨。到着日も、かなり強い雨が・・・・。週間天気予報をみると曇りながら僅かに月曜日と火曜日の降水確率が低く唯一の外出チャンス。
今回の帰郷の目的の一つ、3年前に亡くなった叔父の墓参りを月曜日に。火曜日は、石鎚山と予定を決定。

28日、出発時には時折霧雨の降る中を出発。
行きは国道194号線そして長沢ダム湖畔から上流にルートをとり瓶が森林道を経由する最短ルート。
約1時間半で土小屋に7時30分に到着。土小屋で標高1492m(「いよのくに」の語呂合わせ標高)。空気はひんやり17℃。
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駐車場からは、前方にこれから目指す石鎚山山頂とそれに連なる稜線が展望できます。
やはり、俺は晴れオトコ!!
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駐車場も平日とあって、数台停まっているのみ。
登山口は、駐車場から歩道を国民宿舎方面にしばらく歩いたところにあります。案内板を確認。頂上まで4.6km。約500mを登っていきます。
いつもの山行ならば楽勝コースですが、今回のメインテーマは、石鎚山名物の鎖場。前日の墓参りで私より年長の従姉Yが今年に、この鎖場を登ったとのこと(自慢げに・・)。当然、チャレンジします。

登り始めは、登山道と思えない緩やかな良く整備された道を歩いていきます。木々の間から、独特な山容(どなたかが、山頂をスプーンで抉った様な・・・と形容していた)の瓶ヶ森が遠望できます。
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30分程歩いて、休憩ベンチ。ここで本日の朝食タイム。
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ここからも、目指す石鎚山山頂を眺めることができます。
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石鎚山は、鉋の歯の様に扁平で山頂はナイフエッジの様な岩稜になっており、見る方向によって山の形が異なります。土小屋駐車場では、三角形だった山が、ここでは台形です。
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ここから、笹原の登り道。まだ、尾根には出ていませんが展望良く気持ちよく高度を稼いでいきます。
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後ろを振り返ると土小屋 白石ロッジをみる事ができます。ここまで約40分で登ってきました。
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尾根を越したところで石鎚山山頂が再び・・・。少しガスがかかってきています。
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熊笹の尾根沿い道は、気分のいい物です。散策気分です。
相方は、本日も軽登山なので荷物無しです。
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眼下は、雲海が広がります。
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更に笹原を進むと石鎚山の南側を巻く木の生い茂るルートに。登山道には、丸太で作られた橋・階段も多くなってきます。このルートは裏参道といわれていますが、登山道は良く整備されています。
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石鎚山北面直下をトラバースしていきます。石鎚山は、石鎚神社の建立されている弥山(みせん)、そして稜線上に剣の様にそそり立つ天狗岳からなります(もう一つ南尖峰がありました)。残念ながら、最高峰の天狗岳山頂にはガスが被い始めてきました。
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石鎚山北面トラバース区間は、落石危険地帯。落石に注意しながら崖下を横切り稜線まで登りきると石鎚山ニノ鎖元に到着。ここ、表参道コースとの合流点で、いよいよ本日の山行メインテーマの鎖場登場。

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小屋近くのお地蔵さんに安全をお祈りして、いよいよ二ノ鎖に挑戦。
二ノ鎖は小屋上部の小さな鳥居の背後の崖に垂れ下がっています。
全長65メートル、左が登り専用、右が下り専用。
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今日は下りの登山者もいないので2本の鎖をふるにつかい鎖に取り付きます。
岩場もステップを残す場所も殆どなく鎖の繋ぎ部とクツワの様な三角形状の足掛けを使い、鎖を梯子替わりに登っていく感じです。
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時折、後続の相方をみるも、登ってきた高度と斜度にギクっとします。
ニノ鎖は10分少しでクリア。
二ノ鎖と三ノ鎖との間に木々の茂みをぬける鎖場が少しありましたが、丸太にて通行禁止になっている様なので迂回路(鎖場)に合流。
合流後、少し歩いた所に三ノ鎖の案内標が。
ここも三ノ鎖まで短い岩場をよじ登り(岩が濡れて難儀な岩場)三ノ鎖取り付きのテラスに。
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三ノ鎖の全長は、ニノ鎖より若干長い68メートル。ここまでの登りで全身汗ビッショ。少し、呼吸を整えて頂上に向けた三ノ鎖にアタック。
ここの鎖は、最初の二ノ鎖より若干大きめ。鎖繋ぎの輪形部も大きく大人の足でも何とか入ることが出来ます。
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これを足がかりに一気に高度を稼いでいきます。・・・なるべく後方を振り返らずに。
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ここも10分程でクリアし山頂「石鎚神社-頂上社」に。
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本来ならば山頂到着し前方に見える天狗岳はガスの中。かすかに山容をみる事が出来ていますが、残念。
頂上社を廻り込むと頂上広場。
ガスが無ければ大展望を望めるはず。きっと、そうでしょう(この時、周囲は、真っ白)。
そうこうしているうちに微かにガスもきれて前方に天狗岳が見えてきました。
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本日の第二の目標は天狗岳。
頂上社のある弥山は標高1974メートル。世間一般に言われている石鎚山1982メートルは、天狗岳の標高です。そして、この山頂は西日本最高峰です。
そして、そして、そして、そのピークは目と鼻の先です。それを阻んでいるのは、左手断崖絶壁の痩せ尾根です。恐怖との戦いです。特に今日の様なガスで覆われた山頂では・・。
弥山山頂広場の岩場に鎖が垂れており、この鎖を使い尾根に降り立ちます。奈落の底におりていく感じ。
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尾根に降り立てばなるべく左手断崖を避ける様に右手の細い道を使って進みます。
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この時、ガスもきれてきて弥山のお社も見えてきました。
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やせ岩稜を注意しながら、15分弱で天狗岳到着。
山頂には小さな祠があり、白装束の修験者の方がお線香を上げておられました。
我々に気がつくと、気持ちよく「先に写真をどうぞ」と進めてくだされ、我々も邪魔にならない様に山頂到達写真を撮った後に早々に退散しました。
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案ずるが産むがごとし。以外にスッと天狗岳への往復が出来ましたが、これも天候が悪いとA級の危険地帯ですね。ここは、・・・。
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弥山に戻り、この日、二度目の食事タイム(ランチ)。

天狗岳は我々が弥山に戻った途端に、またガスの中です。
でも、ガスの流れが速く瞬間的に天狗岳が見えてきます。
その瞬間を狙おうと何度かシャッタートライ。
少し、幻想的。
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天狗岳には、先ほどあった修験者の方、まだ祠前に座っておられます。
これも神秘的です。
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本の一瞬の切れ間です。
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この山は、瀬戸内海に近い為、ガスに覆われていることが夏は普通の様です。その中で何枚か、天狗岳山頂写真をとる事が出来ました。ラッキーです。

山頂で40分近い休息を取ったので、いよいよ下山です。
下山ルートは山頂白石小屋わきから続く迂回路を使用します。
迂回路といっても急峻な山容の道なので鋼鉄製の階段が整備されています。
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左側通行で「お上がりさん」「お下りさん」と手すりで通路が分けられています。でも、何故、崖側の手すりが無いのだろう???

山頂から10分程でニノ鎖元小屋に到着。迂回路では何人かの登山者とあったのですが、鎖場に取り付いている人の数は少なそうです。
ここからは、再び、土小屋に向けておりていきます。
鎖場尾根を振り返ります。この斜度を登ったんですね。
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途中、今年初めてのトンボ・蛇にも遭遇・・・。残念ながら、登りの時に見えていた瓶ヶ森はガスの中に消えていました。
下山するに従い気温もあがりすれ違う登山者も汗だくだくのご様子。
やはり、夏は早朝登山に限りますね。

土小屋到着 12:40。
帰りは、石鎚スカイラインを使用。

スカイライン帰路からの石鎚山遠望

赤岳の様な、急峻な石鎚山
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見る角度を変えると、この様な形に。
左ピークが弥山。右側が天狗岳と南先鋒。
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今日は、心配された雨にもあわず、山頂はガスってはいても、日本七霊山の一つ、霊峰石鎚山の神秘的な景観を堪能することが出来ました。四国にいた時には、山なんて思いもしなかったのに、外(四国の)にでてみると改めて四国にも素敵な山の存在に気付かされました。